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毛細血管と毛細リンパ管のゴースト化

1.血液の循環 – 血管系

血管の大部分は毛細血管が占めています。諸説ありますが血管の約95%は毛細血管といわれており、栄養素や酸素をからだの隅々まで行き渡らせるために全身に張り巡らされています。

血液は、心臓から大動脈、細動脈、毛細血管、細静脈、大静脈の順に流れて心臓へ戻ります。
毛細血管は内皮細胞から構成される細い血管で、酸素や二酸化炭素、水、イオン、尿素、グルコースなどの受け渡しがされる大切なものです。

血液の循環

2.リンパの働き – リンパ系

血管と似た構造をしている循環器系として、リンパ系があります。
血管系と違って体内を循環するものではなく、網目状の毛細リンパ管から徐々に太いリンパ管へと連なり、最後は静脈へとつながります。
毛細リンパ管は組織液の回収のために存在します。その構造は毛細血管と同じく単層の細胞からできており、透過性が高く、毛細静脈では回収できない高分子の脂肪・タンパク質、そして病原体等も通過する構造をしています。

リンパ系の役割は、組織液を回収しつつ細菌などの異物を取り除くことです。その働きは免疫系としても重要であり、感染に対する防御を補強することが知られています。

毛細血管

リンパ(液)…毛細血管から漏れた組織液(漿液性の黄色の液体)
リンパ管…リンパが流れる管であり、無数の弁がある
リンパ節…リンパ管のところどころにある丸型の免疫器官

3.毛細血管・毛細リンパ管の消失

毛細血管と毛細リンパ管は働きに違いはありますが、一層の内皮細胞からなる管の周りを壁細胞が接着しているという構造は類似しています。
若い頃は毛細血管も毛細リンパ管も柔軟性に富み、細胞同士が強く結合しています。しかし、年齢やストレス等から構成する細胞が欠落しやすくなると、その構造が崩れて消失してしまうことがあるのです。

この現象は血管・リンパ管の 『ゴースト化』 と呼ばれています。
20代の頃と比べると60代では毛細血管の約4割がゴースト化すると言われています。

毛細血管とゴースト血管

ゴースト化=細胞の構造が崩れて血管が消失してしまう

出典:J Invest Dermatol.1979 Jul;73(1):47-53  

:高倉伸幸(2019)「ゴースト血管を作らない33のメソッド」毎日新聞社版

4.ゴースト化のおそろしさ

ゴースト化した毛細血管が増えると、さまざまなリスクが発生します。

組織や細胞の維持に必要な栄養・酸素が十分に行き渡らなくなる
不要な老廃物や水分の回収が正常に行われなくなる
健康や美容に関する問題を引き起こす

ゴースト化した毛細血管は“ ゴースト血管” と呼ばれています。ゴースト化の原因の一つは加齢ですが、他にも睡眠不足、運動不足、偏った食生活といった、生活習慣の影響が現れることも指摘されています。

健康な血管とリンパ管を保つために、日常生活から食事のバランスや適度な運動を心がけるようにしましょう。