パフィアエキス
血液と血管は命をつなぐ大切なもの
1.血管の働きとその構造
血液は、心臓が拍動することでからだの中を循環しています。
それはからだにとって必要なものと不要なものを入れ替えるためであり、血液は血管を通じて、酸素や栄養を細胞・組織に供給し、二酸化炭素、尿素、アンモニアを排出します。
血管の構造は場所によって異なります。心臓から動脈、毛細血管、静脈の順に血液は流れ、それぞれの血管が特徴的な構造をすることで、からだの全体に効率よく血液は循環しています。
動脈・・・内膜、中膜、外膜の3層構造。拍動による血液の流入に耐えるため平滑筋にあたる中膜が厚く、弾力性が高い。
毛細血管・・・内膜のみで構成され、酸素や不要物の移行がされる主な場所。中膜のかわりに周皮細胞(ペリサイト)と呼ばれる壁細胞が補強をしている。
静脈・・・内膜、中膜、外膜の3層構造。逆流を防ぐための弁があり、筋肉を活用して心臓に血液を戻す。
2.なぜ血液は循環するのか
血液の循環において、最も重要なものが “酸素” です。
酸素は血液に流れる細胞のひとつである赤血球によって運ばれます。赤血球は肺にたどり着くと不要な二酸化炭素を排出し、酸素を受け取ります。肺で補充された酸素は血液を介して全身へと運ばれ、エネルギーの産生に利用されます。
血液中の血球の約96%は赤血球といわれており、酸素を多く含む赤血球は鮮紅色(せんこうしょく)に、逆に酸素が少ないと暗赤色になります。よくイラストなどで、肺から流れる血液は赤く、肺へと流入する血液は青く表現されるのはそのためです。
全ての血液は肺へと一度集められ、各器官、組織、細胞で酸素を渡すと再び肺へと集められます。
酸素はとても重要なものであり、からだのすみずみまで、血液は常に循環し続ける必要があります。
酸素だけでなく、栄養やホルモン、免疫細胞も血液は運んでいます。
血液は、からだ中の器官、組織、細胞をつなぐ大切なライフラインなのです。
3.肌にとっても血液は重要なもの
肌においても、血液は重要な働きをしています。
もちろん栄養を届けるという意味でも重要なのですが、目のクマやむくみ、冷え、きめ細やかさにおいても、血液は重要な役割を担っています。
例えば、肌の色には輝度、明度、透明度といった要素がありますが、これらは血液の中の赤血球によって変化します。
赤血球は酸素を多く含むと鮮紅色となり、この状態の赤血球が多く存在すると、肌に明るさが増して見えます。反対に、貧血などで酸素の量が減ってしまうと肌が暗い色に見えてしまいます。
出典:Int J Cosmet Sci.2010 Jun;32(3):167-84.
4.血管と血液
研究によって、血液と血管が、人間のからだにおいてとても重要な役割を持つことが知られています。
成人の心臓の重さはだいたい300g程度だが…
全ての血管をつなぎ合わせると約10万キロメートル(地球を約2周半の長さ)
血液が心臓からからだを一巡するまで30秒足らず(肺循環4秒、大循環20秒)
心臓が送り出す血液量の総量は一日で約7,000リットル(ドラム缶で35本分)
心拍数は一日で約10万回
・・・と、心臓の働きはとても大きい
血液や血管を元気にすることは、肌を含めからだ全体の健康にも深く関わっています。
逆に、血管や心臓に疾患を持つということは、からだにとって良い状態とは言えません。
定期的に健康診断を受診し、からだに負担のかからない生活を心がけましょう。